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2020.06.14

海士町 初夏の食卓(29歳独身男子編)

海士町もステイホームが続いた5月。

いつものお店で海鮮丼や、とんこつラーメンを食べに行けないし、
スナックにも行けず、地道に家でごはんをつくる日々が続いたわけですが、
僕のがさつな性格も功を奏したのか、なんとか乗り切れたように思います。

それどころか、i-Phoneの写真をスクロールして振り返りながら、
ごはんをつくるのは、案外楽しかったかもしれないとさえ感じたので、
海士町移住3年目となった29歳独身男子の食卓と島の食材を、
ほんの少しご紹介してみようと思います。

まず、この時期に島の特産品である岩牡蠣にも負けず、美味しいのが鯛ですね。
マダイ、チダイなどが、菱浦港にある鮮魚店「大漁」にずらりと並びます。

 

 

 

一晩置いて、甘みと旨味が出るタイミングで刺身にするのも捨てがたいですが、
うろこを落として、塩をふって、グリルで焼けば、なんと20分でクッキング完了です。

これぞ、独身男子の時短テクニック!という名の横着。

ゴールデンウィークに、地域の方からおすそわけでいただいたマダイは、
ビールとともに、塩焼きでいただきました。

 

 

休日に時間があるときは、海士町の崎地区の「大敷」まで足を伸ばせば、
飯古建設の定置網事業部の漁師さんたちが、水揚げをする場面を見ることができ、
その場で、新鮮な魚を買うことだってできるんですよ。

(大敷網が、定置網であることを僕も海士町に来てから知りました)

この大敷で7キロのヒラマサを買って、チャリで持って帰ってくるような
ツワモノの高校生もいるようです(笑)

 

 

そして「半農半漁」の島とも言われる海士町、実は魚だけでないんです。

ある日、仕事が終わった夕方に、中里地区の「元吉商店」のレジで
お母さんと雑談していたら、自家製無農薬のスナップえんどうを袋一杯、
そして、手づくりの豆ごはんまでいただいてしまいました。

(いつも、ありがとうございます)

これもまずは塩茹でして、ビールとともにいただきます。
この時期は、そら豆をいただくこともあったりして、
ほんとうにありがたいことに、ビールが進んでなりません。

そしてたくさんいただくと、全部を食べ切れないので、
隠岐牛店さんで買った鶏肉と、トマトのホール缶とともに、
ことこと煮込んでみました!緑のアクセントがよいかんじです。

 

 

29歳の独身男子でも、やればできるじゃないか、という小さな手ごたえを感じつつ
島の豊かな自然と、地域のみなさんに支えられて、おいしいごはんをいただけていること、
あらためて実感した「ステイホーム」な日々でした。

 

 

6月になってからは、外で飲みに出かける機会も少しずつ増えてきて、
正直この上なく嬉しいのですが、たまにはこの記事でも見返して、
家で過ごしてみるのも、わるくないかもしれないですね。






山野 靖暁
Yasuaki Yamano

amatte 編集室 / 海士町在住
1991年生まれ、大阪育ち。京都とノルウェーでの大学生活、東京での会社勤めを経て、2018年に縁あって海士町へ移住。今は教育の仕事に携わりながら、島の暮らしを味わう日々。得意料理はだし巻き卵で、吉田修一さんの書くエッセイが好き。

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