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特集 > 島で家庭水田をはじめました。
2021.07.31

稲に穂が出るまでの60日間(7月の家庭水田)

田植えからちょうど2ヵ月が過ぎた7月の最後の日に、ついに稲に小さな穂が出ました。

 

 

1つの節目ということで、とても長かったような、あっという間だったようなこの60日間を少し振り返りながら書いてみようと思います。

 

5月31日(月)田植えの翌日

 

6月20日(日)田植えから3週間後

 

60センチ〜70センチくらいまで伸びてきました。植えた苗が安定してきてまずは一安心。そしてこの週末には高校生が草抜きを手伝ってくれました

 

 

そしてこちらは除草効果を狙って、高校生がつくった何とも鮮やかな色のスプレー。ニンニク、唐辛子、木酢液などが入っています。残念ながら十分な効果は出なかったので、今後の改良に期待したいと思います。

 

 

7月12日(月) 田植えから6週間後

 

除草剤を使っていないこともあり、6月〜7月は週に1回、3時間ほど田んぼに入って草抜きをしました。お手伝いをしてくれた皆さん、本当にありがとうございます。

ちなみに水位を高めにしておくと、ヒエなどの雑草を抑制する効果があるそうですよ。

田植えから1ヵ月ほど経過した6月の下旬から7月の上旬には「中干し」といって、根がつよく張り、過剰な分げつを抑えるために、田んぼの水を抜いて土を乾かします。土中のメタンガスなどもこの過程で抜ける効果があるのだとか。

余談ですが、あえて適度な負荷をかけること、空気の入れ替えをすることなど、コメが育つための工夫は、人が育つ環境づくりにも似ているところがありそうです。

 

7月19日(月)田植えから7週間後

 

そして7月31日、田植えから60日が過ぎたところで穂が出ました。

同じような夏の暑さが続き、同じようなリズムが繰り返される1週間、1日、1時間でも、田んぼ、そして島の風景は微細に、少しずつ変化していることに改めて気づかされます。

その小さなの変化を積み重ねていく中で、気づいたら見える景色が変わり、季節が変わっているのでしょうか。

秋の収穫までは残り2ヵ月ほどですが、大らかな気持ちで焦ることなくコメの成長を見守りながら、ほんの小さな変化を見つめ、味わっていきたいと思います。






山野 靖暁
Yasuaki Yamano

amatte 編集室 / 海士町在住
1991年生まれ、大阪育ち。京都とノルウェーでの大学生活、東京での会社勤めを経て、2018年に縁あって海士町へ移住。今は教育の仕事に携わりながら、島の暮らしを味わう日々。得意料理はだし巻き卵で、吉田修一さんの書くエッセイが好き。

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