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2020.11.25

お話し会 篠原絢子 さん×伊藤茜 さん [前] 書き起こし

はじめに「amatteゆっくり話して、うっかり脱線しよう の経緯」

 

大野:「amatte」って一応島の勝手口っていうサブタイトルが付いていて、自分で言うのもなんだけど、玄関口っていうと僕とかハードボイルド系のオラオラみたいな人たちが出ていて。僕はそういうのに辟易としていて、僕は2300分の1なのに、役割としてやんなきゃいけないこともあるし、広報宣伝活動にも貢献しないといけないんだけど、僕も祥子がいてはじめて成り立つこともあるし、いわゆるそういう島の繋がりじゃないですか。別に誰が活躍しているとか関係なく、いろんな人が注目されるべきなんだけど、海士町+地方創生=ゴリゴリのマッチョな人達みたいな。代表格みたいにとらえられがちで、会うと意外に普通なんですねって言われて、それはそれで頭にくるみたいな。

 

全員:(笑)

 

大野:伊藤ちゃん(伊藤茜さん)もこの間新聞出てたよね。もっと普通の人達が注目されるべきじゃないかという思いがあって。注目されないようなアヅマ堂の通路のアジサイとかそういうのって島にいっぱいあるんだけど、それがあんまり発信されていないから、勝手口のようにふらっときて入れるように知れたらいいなっていうコンセプトなんですよ。これ(録音)始まってるんだな。

 

内山:そうだよ。

 

大野:それをちゃんと記事にもして発信して、こういうことを考えて仕事してるんですよ。とかそういうのを面白くできたらいいよね。ホントはここの場も夏前にコミュニティカフェ化しようとしてたんだけど、コロナでなかなかオープンできないから、少人数で集まってオンラインで配信するその第一弾。

 

佐藤:これ第一弾なんですか?

 

大野:そうなの。記念すべき。

 

大野:一応この間amatteの編集メンバーで編集会議をやって、絢ちゃん(篠原絢子さん)にはそれを見られちゃったんだけど、こんな質問したらいいんじゃないかとか、俺らが一人に対してずっと質問しちゃうと吊し上げの刑みたいになるから。お二人の前に質問カードを置かせてもらったんだけど。まだ見ないでくださいよ。絢ちゃんから伊藤ちゃんに聞いてもらう。伊藤ちゃんから絢ちゃんに聞いてもらう。某NHKのSWITCH風に進むといいなって。ただ質問したい病の小室君とか気になったことは気になったとしか言えない山野君とか空気が読めない僕とかがいるので、ちょいちょいちょっと待ったみたいな。ちょっともうちょっと聞かせてみたいなのは入るかもしれないけど、あまり気にしないでやりましょうという会です。

 

篠原:はい。

 

大野:今日一人ゲストも来てくれています。

 

佐藤:お願いします。

 

小室:今回まだ一回目で、いきなりお二人で質問をし合ってくださいと言っても、いきなり過ぎるから、小室君から最初に質問してもいいよということを言われて、それはいいなと。ありがたいなと。

 

大野:これ何時までやるんだっけ。

 

山野:一応最大9時半。

 

大野:これはfacebookにコメントが来た場合とかも見えるようになってるの?

 

内山:僕見てるよ。

 

大野;では、facebookを見ていて聞いてみたいことがある方は、お便りみたいに。

 

内山:コメント欄にコメントしてくだされば、取り上げます。

 

大野:僕は天の声的に。僕の姿は写らないんで。マッチョは控えています。

 

山野:こっからじゃあ、小室さんによろしくお願いします。

 

 

 

 

篠原絢子さん「それでも好きだったというか。怒られるんだけど、許してもらえている感覚があった。」

 

 

 

篠原:普通でいいってことですね。

 

大野:普通でいいです。

 

小室:今回のお話し会のコピーを山野さんが「ゆっくり話して、うっかり脱線しよう」って付けてくれて、すごくいいなって思ったんです。でも最初から脱線もあれだから、篠原さん聞いてもいいですか?最初は自己紹介的なものがいいかなと思って。自己紹介の一発目って、何で海士について来たのか?みたいな話が多いけど、そうじゃなくて子供のころの話。どんな遊びをしてたか?とか、家の前には何があった?とか。

 

篠原:私、幼稚園の先生だったんですけど、幼稚園の時から幼稚園の先生になりたくて。幼稚園の時に、自分は無宗教なんですけど、カトリックの幼稚園に通ってて、担任の先生がシスターだったんですよね。もう大好きで。怖い先生なんですけど、みんな帰った後も幼稚園に残って絶対邪魔だったと思うんですけど、掃除を手伝うみたいな。先生ごっこみたいなことを一人でやったり。親に早く帰ろうよっていわれるんだけど、「もうちょっと」って言って、帰ってから友達と遊びたかったって困らせてた感じ。その頃からなりたいなぁと思ってて、いつしか忘れてたんですけど、大学の教育学部に受かって幼稚園の先生の免許が取れたのでそのままなったんですけど、あれが運命だったのかなって思って先生になりたかったせいか、おせっかいで友達のお弁当を準備してあげたり。

 

全員:えーすごい。

 

篠原;今考えたらこういう子めっちゃ嫌だったかな。自分が先生の時。自分でやらせろって思ってましたね。自分で面倒見がいいっていうか。おせっかいでした。弟が一人いるんですけど、ただ弟の面倒はそんな見ない。どちらかと言うと友達とかの世話をやくのが好きだった子供時代でした。それがあって今に続いてるのかなっていうのはありますね。

 

小室:好きな先生はこの先生って決まってたんですか。

 

篠原:記憶に残ってる一番小さい3歳時はシスターの先生。次の時はシスターではない若い普通の洋服を着ている先生。またシスターの先生に戻って、なんとなくシスターの先生の方が印象が強くて、覚えてるんですけど。やっぱりすごく優しいというか、厳しいんだけど優しくて普通の人と違うというか、なんかこう、なにか信仰をもっている方たちだったので、なにか印象にすごく残っているんです。怒る時の怒り方とか全然覚えてないんですけど、「人のことを考えなさいね」みたいな。すごく言葉に説得力があったというか。言うことを聞いた方がいいなみたいなことを思ったので、シスターという存在が大きかったんだと思います。

 

小室:エピソードは覚えてなくても、イメージはありますか?「ここにこれがあったな」とか「先生これ持ってたな」とか。

 

篠原:わたし。好きすぎて(かぶっているものを取るしぐさ)ベールをめっちゃ取って遊んでたんですよね。怒るんですけど、めっちゃ愛があるというか、嫌いにならないんですよね。怒られても。懐の広さっていうか。

 

小室:とってどうするんですか?

 

篠原:シスターって自分で髪とかも切るし、それを隠すというか、かぶることで気にしてないってこともあるんですけど。だから「やだ」って言われていたんですけど、引っ張って遊んで。怒られるんですけど、それでも好きだったというか。怒られるんだけど、許してもらえている感覚があった。

 

小室:それから教育学部に入って、幼稚園の先生になる。実際自分で仕事をし始めて、その時と重なる部分はありますか?

 

篠原:自分みたいなおせっかいな子がいたときに、「手を出さないで上げて」って、この子自分でやってるからって思うので。あの時私すごい大変だっただろうなって ちょろちょろ部屋に来たら自分の仕事は進まないし、楽しいんですけど、毎日先生のところに行っていたので、よくあの時「邪魔だよ」とか無げにされなかったなぁとすごく思いますね。たいへんだっただろうなっていうのはやってみて思います。

 

 

 

篠原絢子さん「その選択肢の余裕の無さに。いつかシンガポール戻らないまでも、関東以外に住んでみたいな」

 

 

小室:出身地どこですか?

 

篠原:埼玉県です。川越とかがある上福岡駅という東武東上線の駅なんですけど。池袋から40分くらいかな。

 

山野:わかりますよ。上福岡。

 

篠原:マジですか!急行と急行に挟まれたベットタウンというか。団地とかがすごいある場所です。人はいっぱい住んでるんですけど、とりたてて何もないところです。

 

小室:好きなところとかは?

 

篠原:昔は商店街が栄えてて、焼き鳥屋さんがあったりとか、今川焼屋さんがあったりとか。よく行ってたなと思うんですけど、今閑散としてて。あの時人いたんだなって。今は治安が悪いというか、キャッチがいっぱいいたりとか。ちょっと雰囲気変わっちゃったというのはあります。

 

小室:お仕事されてから海士に来るまでの間は、どういうところに住まわれていたんですか?

 

篠原:大学が2年間だけ神奈川県の相模原市ってところで、めっちゃ遠かったんですけど、一人暮らし無理って言われて。二時間半くらいかけて通って、後は渋谷だったんで行けてたんですけど。卒業して幼稚園の先生になるときに横浜で初めて一人暮らしをしながら先生をしました。そのあと2年間はシンガポールの日本人幼稚園に勤めて、結婚したので帰って来て川崎、宿河原という南武線の。

 

大野:宿河原ね。なつかしい。そこは知ってるわ。

 

篠原:ほんとですか。そこもなんにもない。ただ川があってそこはすっごい好きだったんですけど。そこに一年くらい住んで、海士に来ました。

 

小室:宿河原のはなしを。

 

篠原:宿河原はめっちゃ良くて。そこは家賃は高いというか。都会に比べると安いんでしょうけど。なるべく安いところを探してて、9万円で48平米ある割と広いところに住んでて、歩いて30秒くらいのところに川があって、桜が有名なところで。ケーキ屋さんも目の前にあって、すごく小さいのに車が並んでるっていうか誘導員さんが二人くらいいる小さいケーキ屋さんなんですけど、珍しいところがあって。すぐ真下にクラフトビールのお店があったりとか、何にもないんですけど、わりと静かなんだけどプライベートを楽しめる環境だったかな。多摩川もあったので、歩いて10分くらいかな。そこもよくピクニックしに行っていました。

 

小室:そこから海士ですか?

 

篠原:そうですね。きっかけは、もともとは旦那なんですけど。私の心の中にもシンガポールに行って帰ってきて、都会の住みにくさというか、せかせかしてるというか、六本木に仕事に行っていたんですけど、電車も混んでるし。シンガポールは雨降って電車混んでたら、タクシー乗ろうとか今日はバスにしようとかいろんな選択肢があって、それを気軽に選べてたんですけど、日本だったら絶対満員電車に乗らないといけない、その選択肢の余裕の無さに。いつかシンガポール戻らないまでも、関東以外に住んでみたいなと帰って来てすぐにあって。旦那が風と土とという会社で働きたいと見つけてきて、そもそもどこかに住みたいという気持ちがあったので、「いいじゃん!いいじゃん!」って言って。話に乗ったという感じです。

 

 

 

篠原絢子さん「浅井さん家でたこ焼きの代わりにサザエが入ったのを食べて、それは時々うちでもやるんです。」

 

小室:そしたら「すぐ行こう」っていう感じですか?

篠原:そうですね。わりと。10月くらいに言い出して。風と土との皆さんとオンラインで面接したりとか。それで12月に一回、「明後日来れませんか?」って浅井さんに言われて、ここで行かなかったら駄目かもしれないってなって、全部予定キャンセルして「行きます」って二日後来て、やっぱりいいねってなって。

 

小室:その日の船入った時からの流れを聞かせてもらえませんか?順調に着きました?

 

篠原:順調に着かなかったです。まず羽田から米子に着くはずが、霧が濃すぎて飛行機10周くらいして結局米子に着かない。鳥取空港に降ろされて。

 

小室:えー。

 

篠原:これから船あるの?ってなって。行くとなったのが2日前だったので予備知識がなくて。浅井さんに連絡したら、夕方の船があるよって教えてくれて、結果オーライで境港も観光できて良かったんですけど。着いたら5時半?もう薄暗くて、浅井さんにも全く会ったことがなかったのに「あ~こんにちは。」ってあーそんな感じ。なんかすごいラフというかフラットな感じで、一日目に浅井さん家に泊まったのかな。普通だったんですよね。どっから来たの?とかはいわれるんですけど、壁は感じなかったというか。浅井さんのおかげあるかも知れないですけど、「やっほー」って感じが面白いなと思いました。

 

小室:何を食べたんですか?

 

篠原:浅井さん家でたこ焼きの代わりにサザエが入ったのを食べて、それは時々うちでもやるんです。中村旅館でも食べたのかな。徹也さんに「絶対来ちゃだめだよ」って言われて(笑)「そうなんですか」とか言って。面白い人がいるなと思って。

 

小室:そのときの実感は?戻ってからどんな話をしましたか?

 

篠原:「これは行くだろうね」みたいな話をして、うちの旦那はめちゃくちゃロジカルシンキングなので、関東に残るのと海士に行くののメリットとデメリットをどっちも出して、分析し始めたんですけど、結局どっちもどっちなんですよね。どっちも心配なことがあるし、どっちもいいことがある。これは考えても決まらないから、死ぬ前にどっちが後悔しないかだねって言って、行かなかったら後悔するだろうから、もう「行こう!」って言って。

 

小室:ロジカルさと感覚は誰が決めるんですか?

 

篠原:私は結構感覚なので、むしろそれを見る前から「行こう、行こう」って言ってて、旦那もやって「やっぱり無理だ」ってなってじゃあ行こうってなって(笑)。

 

小室:次行くときが住む時ですか。

 

篠原:そうです。一度行って決めました。

 

 

 

篠原絢子さん『なんか本当にどうぶつの森みたいな。誰かに会うとキュウリもらったりとか、帰ったらスイカ置いてあったりとか、そういうコミュニティの近さがどうぶつの森みたいな毎日だなと思います。』

 

小室:お家はいつのタイミングで決まったんですか。

 

篠原:2月か3月か。仕事も私はなかなか決まらなかったのとあって。一回これ今じゃないのかなって一瞬下がった瞬間があったんですけど、いやいやって言って頑張ってつなぎ留めたら、「多井です」って言われて、どこ?みたいな。グーグルマップで調べても山みたいな。家どこにあるのと思ったら「新築です」って言われて。どんなところかも、港からどれだけ離れているかもわからないまま、当日来てこんな毎日かーって最初は思った(笑)

 

小室:間取りはどんなですか。

 

篠原:間取りは2LDKかな。結構広くて、薪ストーブが付いていて、こんないいところいいのかなというのが第一印象で、ご近所さんたちもとてもいい人ばかりなので、今は多井が大好きって感じですね。

 

小室:今日の朝のルーティーンは?

 

篠原:今日7時半に起きて、8時に朝ごはんを食べて、崎カフェのマロンケーキを半分食べて、午前中は半休にしようと思って休んで、午後は残りのパエリアとから揚げを食べて、3時からようちゃん(大野さんの娘さん)のシッターを頼まれていたので、6時までやって、事務所に寄ってここに来たっていう感じです。

 

小室:多井の好きなところを聞きたいです。

 

篠原:どうぶつの森感ですね。家族っていうと言いすぎな感じがして、親戚だとしっくり来るかなって感じですけど。どうぶつの森が一番ぴったりで、歩いてしゃべりかけたらなんか起きるみたいな。この間も敬老会も全員参加で「わ~」って言って喜んでいて、あー来て良かったなって。なんか本当にどうぶつの森みたいな。誰かに会うとキュウリもらったりとか、帰ったらスイカ置いてあったりとか、そういうコミュニティの近さがどうぶつの森みたいな毎日だなと思います。

 

小室:一個とびきりのエピソード。

 

大野:今多井は何世帯?

 

篠原:8世帯、15人です。近くのおじいさんが釣りが趣味みたいで。夜の11時くらいに「こんにちは」って。誰だろうねって言っていたら。鯛持って「いりませんか」って。すごいシャイな方で目線を合わせてくれないんですけど、最初めっちゃこわかったけど、結局嬉しかったっていうのがあります。

 

小室:いや~。最高でした。

 

篠原:今度ぜひ、よらーや会に来てください。月末の土曜日なんで。みんなで集まって体操して、輪投げしてお茶飲むっていう。「今年から100円かかるけどいいか」(笑)って。月末土曜日です。

 






小室 勇樹
Yuki Omuro

amatte 編集室 / 海士町在住
1984年生まれ、隠岐の島町(旧西郷町)育ち。高校卒業まで隠岐で生活。水産高校で柔道部、農業大学で探検部。図書館とか銭湯、公園みたいなのんびりできる場所が好き。2009年海士町にJターン。2011年より社会福祉法人だんだん さくらの家にて特産品「ふくぎ茶」製造に関わる。

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