0004 明屋海岸
海士町の北東に位置する豊田地区には、かつて火山だった「明屋海岸(あきやがいがん)」があります。菱浦港からは車・バスで20~25分程度。小一時間のサイクリングスポットとしてもおすすめです。
火山噴火の跡がわかる巨大な赤い絶壁と、ドーンと開かれた真っ青な日本海のコントラストが美しく、お天気がよければ約10km先の島後(隠岐の島)まで臨むことが出来ます。夏期には絶好の海水浴場、ダイビングスポット、町営キャンプ場として賑わいますが、町に暮らす私たちにとっては、年中ふと深呼吸をしたくなったら思わず車を走らせてしまう場所の一つ。中でも、真冬にここからのぞむ日本海を眺めていると、力強い波を前に、広い地球の上で、この島に住んでいる不思議をただ感じてしまいます。
赤壁「たらい岩」の火口に相当する場所は岩に囲まれたようにもなっており「女神がお産をした場所」などの神話も。流れ出た溶岩は、島前では唯一の、平坦な溶岩台地と平地を形づくりました。平地が生まれたお陰で、海士町では米づくりが可能となっています。
ハート型の穴が開いている「屏風岩」は「ハート岩」と呼ばれ、近年幸運や縁結びのパワースポットとしても人気です。(19年夏には、荒天でハートブレイクもありましたが、その後無事に復活。)
3km沖合に見える「松島」は隠岐諸島最大の無人島です。江戸時代には、対岸の知々井岬とともに幕府の御林地であり、代官が公用伐採を命じる時以外は斧を入れることができなかったとされていて、現在でも太古の自然が残っています。松島の周辺で採れるアカモクは「海の駅 松島」によって乾物やうどんに加工されており、お土産にもおすすめです!(キンニャモニャセンターや学習センターの土間などで購入可。)
ゆったり過ごせる日には、時計を外して海岸で過ごしてみませんか?フェリーが移動する景色をみたり、太陽の角度で、時の訪れを感じることができます。ベンチもあるので、ピクニックランチやリモートワークもおすすめです。